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難治症・希少症例
 

3. ≪痛風に対する鍼灸治療

 
このケースは残念ながら、痛風も峠を越した時点での治療だった。患者さんは、鍼が怖くて気が進まなかったのだが、夫人に「鍼が効くから」とすすめられて来院した。
 
【患者】52才 男性 痛風歴17年
 
<初診>
一週間前に右膝と左踵に発痛。4日前が痛みと腫れのピークで、峠は越したが、まだまだ痛んで仕事にひびくという。
この日、私が見ても右足の腫れはひどく、4日前なら熱をもって、腫れもさらにひどかったのではないかと思われる。
脈はやや脾虚で、側腹部がつっぱっている。
 

【治療】
痛風も峠をこえた状態ということで、もっぱら下肢の流れをよくすることに努める。
全身の疎通をよくする目的で帯脈を、膝と踵の痛みをとる目的で中封穴を取る。
その後、膝の疎通のため、さらに合谷と魚際を、後側の流れを改善するために、上リョウ穴を取る。
この治療で、パンと腫れていた下肢は柔らかくなり、膝、踵の痛みもおおきく改善した。

後日聞いたところによると、この治療で翌日には腫れはいくぶん残ったが、痛みはほとんど引いて、ずいぶん楽になったとのことだった。