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「うつ」に対する鍼灸治療 1
 

≪若い女性患者さんの典型的な「うつ」の回復例で、医師に通わないケース ≫

 

【 患 者 】24才 女性

【 経 過 】20才時にパニック障碍になって以来、仕事が忙しくなると、当障碍に陥る。動悸、肩こり、浅呼吸など。薬をのみたくないので、医師にはかかっていない。

【 初 診 】
今回は一ヶ月ほど前から調子を落としており、電車に乗れない。頸肩のこりがひどく、パニックになりそう。睡眠、食事は通常どおり。
(脈) 沈、嗇 (治療) 初回は定石どおりに、照海、列厥、帯脈などを取る。これで脈状は、やや浮、緩にかわる。

<2診> 8日後
まだ電車に乗れるほど落着いていない。頭の中がモヤモヤしてすっきりせず、締め付けられるように感じる。喉に違和感を覚える。
(治療) 頭、喉の症状にそれぞれ、腕・足から治療。いずれも、半分程度に改善する。

【全身調整】この患者さんの調整は、照海、列厥、帯脈穴で可能であることが判明。これに、その時々の不調を回復するように治療してゆけばよい。

<3診> 1週間後
家の周囲なら外出できる。(治療) みぞおちの痞えに太鐘穴を取る。

<4診> 2週間後・初診より1ヶ月
電車に乗ってみたが大丈夫だった。腹が冷えて便秘。(治療) 腹冷に対しては、鍼と灸で温める。

<5診> 1週間後
風が強い日など、気分・体力ともにダウンする。(雨天など、天候に心理面が左右される患者さんが少なからずいる)気力なく、うつ気味。

<6診> 1週間後
下腹が締め付けられ、呼吸が苦しい。
(治療) いつもの全身調整に加えて、下腹部の調整に陰谷穴を取る。

<7診> 1週間後・初診より2ヶ月弱
いま一つアップしない。下腹が締め付けられる、頭がモヤモヤする。
(治療) 頭のモヤモヤ感には後谿穴を取る。

<9診> 2週間後
頭のモヤモヤ感は、ずいぶん良くなった。

<10診> 一週間後・初診より2ヵ月半
人混みで喉がつまるが、近くなら電車で出かけられるようになった。寒冷気候に気をつければ、今後は大丈夫と思うということで、今回の治療は一くぎりとした。